過度の期待と過剰適応(備忘)

あるところに、とても無責任な人がいた。彼はペットショップでザリガニ、金魚、メダカを買ったが、水槽を3つ買うおカネはなかったので、1つだけ買うことにした。そして家に帰り、同じ水槽に生き物たちを放した。そしてその後、水も替えなければエサもやらなかった。さて、その3日後。水槽の中では何が起きていただろうか――。

 もちろん、水槽の中は死骸でいっぱいだ。生き残ったペットたちも、よどんだ水の中ではあとどのくらい生きられるかわかったものではない。それにも似た状態が今、あちこちの企業で起こっている。

(中略)

「1:29:300」という法則をご存じだろうか。アメリカの技師が発表したもので、「ハインリッヒの法則」と呼ばれているそうだ。1は「重大災害」、29は「軽傷の事故」、そして300が「ヒヤリ・ハット」、つまり無傷の事故にあたるという。

 つまり、うつ休職者が1人現れたら、その裏には300のうっぷん晴らし、つまり、目に見えない「共食い」が行われていると思ってよいだろう。大切なのは、職場全体のそうした雰囲気を変えること。そして、ヒヤリ・ハットを見逃さないことだ。

 このとき役に立つのが、実際にうつを体験した人の「気づき」だと渡辺さんは話す。管理職研修などで一通り教えられるうつのサインは、すでに発症してからのもの。だが、発症してしまってからでは遅い。ヒヤリ・ハットの段階で気づき、食い止めなくては意味がないのだ。こればかりは渦中にいる当事者にもわからないことが多いが、体験者なら見抜けるはずだ。

 うつを体験していない人も、周囲の状況を敏感に察知するアンテナを持つべきだろう。

 水槽の水が濁り、エサが足りないと感じたら、まずはザリガニの動きに注意することだ。そして、自分の身を守りつつ、小さなメダカをサポートする。相談に乗り、愚痴を聞くだけでも、相手の悩みは軽くなるはずだ。ほうっておくと共食いが起こり、職場崩壊につながりかねない。ストレスの連鎖を断ち切るには、立場の壁を越えて人と人がつながるしかないのだ。

http://diamond.jp/series/depress/10029/

「できなければやるっていわなければいいのに」
先輩の言葉がリフレインする。


要求を期待を断てない偽善者な自分はどうすればいいのか、
そういって朝も夜も休みも仕事をしているのは誰なのか。


先はどこまであるのか、後ろはどこまであるのか。


マザーテレサの言葉』
 オキ、あなたの国では、人びとは何不自由なく生きているように思えるけれども、心の飢えをもっている人はたくさんいるでしょう。
 だれからも必要とされず、だれからも愛されていないという心の貧しさ、それは一切れのパンに飢えているよりももっとひどい貧しさなんじゃないかと、私は思うの。
 オキ、ほんとうにあなたのまわりにはいないといえますか?
 だれも自分を必要としていないのだと思っている人が、もっと親と話したいと思っている子どもが、すんでいる部屋のナンバーでしか存在していない人が……